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子どものケア・子育てコラム

Vol.9 ノロウイルスによる感染性胃腸炎について

1.感染性胃腸炎の原因はノロウイルスだけ???

今年の冬は、11月から感染性胃腸炎が猛威をふるっています。例年12月頃に冷え込んでくると感染性胃腸炎が流行しますが、今年は比較的早く流行が始まり、多くの患者さんが出ています。
従来から、冬季の乳児の下痢症などといわれ、ロタウイルスなどのウイルス性胃腸炎と病原性大腸菌やきゃんピロ縛ターなどによる細菌性胃腸炎などがありました。その他にも、サルモネラやブドウ球菌などによる食中毒といわれる細菌性の胃腸炎もあります。

2.ノロウイルスというのは最近のウイルス性胃腸炎ですか?

確かに最近、ノロウイルスという言葉がよく使われるようになりましたが、最近に始まった病気ではありません。
また、ウイルスの名前が昔はノーウォークウイルスとかSRSウイルスなどと呼ばれたりしてきましたが、今は、ノロウイルスという呼び名に統一されています。
ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、牡蠣など二枚貝による食中毒で多く発生していますが、現在流行中のもので、牡蠣を食べてなったという方は殆どありません。
現在の感染経路は、下痢便や、吐物からのものと思われます。少量でも感染(ウイルスが100個もあればかかると言われています)しますので、手洗いとうがいが予防の唯一の方法です。
集団生活(保育所、幼稚園、学校、職場など)で、爆発的に流行するほど伝染力が強く、数日で感染が広がります。

3.嘔吐がとまれば登校・登園できますか?

学校保健法では、出席停止となっていませんが、嘔吐が止まっても、下痢があれば感染が拡大する恐れがありますので、下痢が止まるまで出席しないように現在は要望されています。主治医と相談の上出席可能かどうか判断してください。.

4.検査は簡単にできますか?     

最近、検査が可能となりましたが、検査が保険に収載されていませんので、自費での検査となります。特殊な容器が必要で、感度の低い簡便な検査でも5千円、精度の高い検査法は2万円以上かかります。
従って、余程の必要性がなければ検査を受けられる方はおられません。

5.治療方法はあるのでしょうか?

 細菌性の胃腸炎は、原因菌に効果のある抗生剤の内服などで治療も可能ですが、ウイルス性胃腸炎は、嘔吐や下痢の対症療法だけになります。水分と栄養の補給を十分におこなうとともに、必要な場合には輸液による治療が行われます。

以下のホームページで詳細な情報があります。
厚生労働省ホームページ
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/yobou/dl/040204-1.pdf
京都市地域医療課ホームページ
http://www.city.kyoto.jp/hokennfukushi/iryou/noro18

京都府のホームページ
http://www.pref.kyoto.jp/kentai/noro.html

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